HOME > メディカルメッセージ

お肌のためにも知っておきたい!正しい紫外線の知識

What is SPF ? 〜SPFの数字は何をあらわしているの?〜

#

日焼け止め製品に書いてあるSPF50などの数字は、大きいほど紫外線をブロックする効果がある、と思っていらっしゃる方は意外と多いのではないでしょうか。
実は、SPF(Sun Protection Factor)の数値は、紫外線(UVB)防御の効果持続時間を表わしています。数値が大きければ長い時間効果が持続するということです。ですがSPF50の場合、長持ちさせるために合成化学物質等を使用せざるを得ず、お肌への負担は非常に大きくなってしまいます。ですから専用のクレンジングがないと落ちないわけです。
もう一つの値、PA(Protection Grade of UVA)は、3段階の表示で紫外線(UVA)防御の効き目を表しています。+の数で表されます。

単に数値が大きいものを選ぶのではなく、目的や用途で選びたいものです。ただ毎日使うものであれば、やはり“お肌にやさしいもの”という基準で選ぶようにしましょう。長時間紫外線をブロックしたい場合は、お肌に負担がかからないものを重ね塗りするのがオススメです。

【紫外線の種類】
■ UV-C
大気層(オゾンなど)で吸収され、今のところ地表には到達しない。強い殺菌作用があり生体に対しとても危険。
■ UV-B
ほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるが、一部は地表へ到達し、皮膚や眼にとって有害である。太陽光線の内0.5%通過。表皮層に作用するが、色素細胞がメラニンを生成し防御反応をとる(これが日焼け)UV-Bは発癌性の原因とされるが、発癌するのは主に、高齢者で肌の露出した部分のみというケースが多い。
■ UV-A
UV-Bほど有害とはいえないが、長時間浴びた場合の健康影響が懸念される。
皮膚の真皮層に作用しタンパク質を変性させる、細胞の物質交代の進行にも関係しており、細胞の機能を活性化させてしまう。

日焼け止めの塗り方にご注意

手のひらに1円玉1個分をとります。

お顔に分けて置きまんべんなく塗り延ばしてください

手のひらで螺旋を描くように均一にムラなく延ばしてください。

UVカット効果をきちんと出すためには、塗る量に注意が必要です。
例えばお顔の場合、1円玉約2個分を使います。まず、1円玉1個分を手のひらに取ります。額、鼻の上、両頬、アゴの上に分けて置き、そこからまんべんなく丁寧に塗りのばします。そのあともう一度同じ量を重ねて塗ります。
※意外と忘れやすい、うなじ、胸、耳たぶ、手の甲などにもきちんと塗りましょう。


最初に何箇所かに分けて皮膚の上に置くことによって塗り忘れや塗りむらを避けることが出来ます。また太陽光にさらされやすい所(鼻の頭、肩、背中の上部など)は念入りに塗ります。 日焼け止めは皮膚の上にあってはじめて効果を発揮します。いったん塗った日焼け止めもそのあと手や衣類に触れることによって、あるいは汗をかいたりそれをタオルやハンカチで拭いたりすることによっても落ちてしまいます。落ちたと思ったときにすぐに重ね塗りするか、そうでなければ2〜3時間おきに重ね塗りをすることをオススメします。

場所によって紫外線の強さは違う!?

紫外線の強さは、時刻や季節、さらに天候、オゾン量によって大きく変わります。山に登ると空気が薄く、より強い紫外線が届きます。標高の高いところに住む人たちは強い紫外線を浴びるために、標高の低い土地に暮らす人と比較して大きな影響を受けます。また雪や砂は紫外線を強く反射するので、スキーや海水浴のときには、強い日焼けをしやすくなります。


【紫外線の性質】
■ 薄い雲ではUV-Bの80%以上が透過し、屋外では太陽から直接届く紫外線量と空気中で散乱して届く紫外線量がほぼ同程度です。
■ 地表面の種類により紫外線の反射率は大きく異なります。
(新雪:80%、砂浜:10〜25%、コンクリート・アスファルト:10%、水面:10〜20%、草地・芝生、土面:10%以下)
■ 標高が1000m上昇するごとにUV-Bは10〜12%増加します。
■ 建物の中では屋外の10%以下の紫外線があります。
#

オゾンとフロンの関係

オゾン
地上付近から50km以上の高さにまで広く分布しており、このオゾン層が紫外線をさえぎって、地球上の生命を守っています。紫外線強度は、太陽高度角、天気、オゾン全量、大気の汚れの程度などに応じて変化しますが、他の条件が同じ場合、オゾン層の厚さが1%減ると、地上紫外線強度は約1.5%増えるといわれています。
フロン
塩素と炭素、フッ素でできた化合物の総称で、変質しない、燃えない、毒性がない、しかも役に立つという性質があり、スプレーの噴射剤、エアコンや冷蔵庫などの冷媒、断熱材の発泡、半導体の洗浄など、幅広く使われてきました。
ところがフロンは地上付近の空気中では壊れず、そのまま成層圏(地上から約10〜50km上空でオゾンの90%が集まっている領域)まで上昇し、そこで紫外線UV-Cを浴びて壊れます。その際フロンは塩素原子を放出しますが、これが連鎖反応的にオゾンを破壊することがわかりました。1個の塩素は、多い時には数万ものオゾンを破壊するといわれています。
#

紫外線が皮膚にもたらす影響

地表にいる我々が浴びる紫外線のうち、UV-Bは量は少ないのですが、皮膚の細胞のDNAに傷をつけてしまいます。皮膚の細胞にはこのDNAの傷を切り取って正しいDNAに戻す仕組みが備わっています。しかし、DNAの傷害が度重なると、直し間違いが起こり、誤った遺伝情報(突然変異)が生じることがあり、それが皮膚がんの原因になると考えられています。
紫外線の皮膚への影響は、太陽にあたってすぐにみられる急性傷害と、長年にわたってあたり続けて現れる慢性傷害に分けて考えることが出来ます。


急性障害
紫外線で皮膚に炎症が起こり、真っ赤で痛い日焼け(サンバーン)として現れます。日光にあたって数時間後から赤くひりひりとした炎症が起こり、8時間から24 時間でピークとなり、2、3日で消えて行きますが、あたりすぎたときは水ぶくれとなって皮がむけます。紫外線で皮膚に炎症が起こると、ふつうの人なら何でもないような日光ばく露で何らかの皮膚症状を生じる場合を光線過敏症と総称しますが、これにはたくさんの原因があります。
慢性障害
長年日光を浴び続けていると、皮膚のシミやしわ、時には良性、悪性の腫瘍が現れてきます。お年寄りの顔や手の甲にみられるこれらの変化は、一般に加齢による老化と思われがちですが、実は紫外線による慢性傷害の結果であり、光老化は加齢による自然の老化とは異なり、適切な紫外線防御対策により防ぐことができるものです。
#

紫外線対策は必要です。

紫外線は、食事では摂りきれないビタミンD(カルシウム代謝の調整役で、不足すると骨が弱くなってしまう)を皮膚で合成するため、すべて悪いというわけではないようです。
とはいっても日焼けをするほどの日光浴は必要ではなく、日本が位置する緯度を考えると、両手の甲くらいの面積が15 分間日光にあたる程度、または日陰で30 分間くらい過ごす程度で、食品から平均的に摂取されるビタミンDとあわせて十分なビタミンDが供給されるとのことです。

日焼けしてからローションなどでお肌のお手入れをすることは、ひりひりとした日焼けの痛みを押さえるなどの効果はあるとされていますが、皮膚の老化を防ぐなどの長期的な予防効果は少ないと考えられます。紫外線から守ってくれるはずのオゾン層が減少していることからも、長期的な健康への悪影響を予防するためには、紫外線の浴びすぎを防止することが重要です。日傘や帽子、日焼け止めを上手に使うなど、紫外線対策はこれからますます必要ですね。


参考:「環境省ホームページ(紫外線環境保健マニュアル2008)」

#