現在はどんなことをやっていて、どんなことを感じている?
私は今、自由人です(笑)。 変なしがらみに縛られていないので、自分だけで自由に滑るのはとっても気持ちがいいです。山が好きなんですね。最近は、ファットスキーやテレマークが楽しいです。オフピステへ行って自然を楽しんでいます。山を越えて秘境の温泉を楽しむ、なんてのもありですね。帰ってこれなくなってしまうから、友人に迎えの車を頼むことになるんですけど(笑)
それから、子供を教えています。学校教育の体育の授業としてです。2才児を蔵王に連れて行ったりしていますけど、私の教え方は雪遊び的な感覚なんです。加重がどうとか、抵抗がどうとか理論が先になってしまうと、楽しくないでしょ。英語と同じですね。先に文法ばかりやったら話すことが苦手になる。技術じゃなくて、雪と遊ぶ、型にはまらないレッスンがいいと思っています。
商品開発チームに参加していて苦労したことは?
ヘッド・インターナショナル・ウイメンズ・チームは、10人程度で構成されていて、私も商品開発のお手伝い、というかアイデアを出したりしています。ウィメンズ・チームの意見が形になった例として、例えば、女性はネイルを楽しむ為に爪を伸ばしている人が多いですが、ブーツのバックルを締める時、女性では爪が割れてしまうという意見が出され、それに対応したバックルに変更したことなどがあります。多いのはやはり、デザインやカラーの意見を求められることが多いですね。来季モデルの試作の段階では、コーヒー豆のデザインがあって、私はイチオシだったんですけど、ボツになっちゃいましたけど。WILD THANGというモデルで、最終的にアニマル系になりました。
一番困るのは、やっぱり言葉です。日常会話は問題なくコミュニケーションがとれるんですけど、この前オーストリアでのミーティングでOrchid(オーキッド:意味は胡蝶蘭。)という単語が出たのですがわからず、通訳の人に質問してもその人は日本語の「胡蝶蘭」を知らなく、最後は絵で書いて説明してもらった、ということがありました。最初は険悪なムードでしたが、絵の会話で通じ合ったあとは、通訳の人とハイタッチ!でしたね。これがFINE THANGというモデルのデザイン・エピソード(?)です。
ヘッドスキーの良さとは?
スキー王国オーストリアで作っている、ということがまず大事だと思います。作っている人ひとりひとり、スキーが何たるかを知っているのといないのとではやはり安心感が違います。 その中で、ヘッドのモノ作りの姿勢には、正直ビックリしてしまうようなことがあります。各カテゴリーの板について、表面シートやサイドカーブを変えるだけではなく、コンセプトに応じて中身の素材を変えているのはオドロキです。それぞれの板の乗り味がきちんと確立されている。サイドカーブについても、サイズによってモールド(成型のための金型)を変えているということです。これはコストのかかることなので、他社ではここまでしないのではないか、と思います。こんなことを知っていくと、ちょっとカテゴリーが多すぎない?と思ったりしちゃいます(笑)
それから、工場に行ってビックリすることがたくさんあります、がこれは企業秘密なので・・・・(と口を両手でふさぐ綾美さん)、何も言えないんですけど、この前、ビンディングのデザイン(ペイント)でどれがいい?って聞かれたんです。正直何が違うのかわからなくて、困りました(笑) 恐る恐る聞いてみると、この線とこの線の間隔が少し違うんだよ、って・・・・そんなとこ、誰も見ないっしょ!という部分でこだわりがあって本当に職人の集団なんだ・・・・制作にスタイルあり、ですね。スゴイ!って思いました。
スノースポーツのファンを増やすには?
これからスノースポーツ・ファンを少しでも増やしたいという点で言えば、アクセスの面も大切。雪=滑=危ない=チェーン面倒=装備にお金かかる、というイメージを取り除くには、ノーチェーンで行けるように道路を整備するとか。実際、そういうスキー場にはお客さんが入っていますね。入門者には特にスキー場の良さの違いがわからないから、行きやすいことがポイントになってきます。
それから、スノースポーツを始めるまでが、わからないことだらけ、なんですよね。ブーツの履き方とかスキーの選び方とか、眼鏡している人はどうしらいいの?とか、日焼け対策は?とか。こういうことをわかりやすく解説してくれればいいなって。
あと、入門者は用具をそろえるのは面倒だから、レンタルショップで借りる方法もあります、と言っても、現状の古い用具を中心に扱っているレンタルショップじゃ、若い人に訴えるのは無理。イイ用具をレンタルして、まずは楽しめなきゃ。 あとはスキーが手軽に楽しめるアイデアを考えること。結構入門者って、スクールに入らないとだめかな?どこで申し込むのかな?など、先入観を持っていたり、面倒だと感じてしまうことも多いから、リフト券にスクールのワンポイントレッスン30分をあらかじめ付けるとか。とにかく、手軽にできます、ということをアピールすることが必要では?託児サービス付きのスキー場なら、親も気軽に自分のスキーを楽しめる、なんてのも、ファミリーにはうれしいですよね。

本間 綾美 (ほんま あやみ)
| ■所属 | ばんけいスキースクール/北海道スキー連盟/自衛隊スキー連盟 札幌SSプロダクツレーシングチーム(アルペン競技ジュニアチーム) 札幌スキー連盟 小中学生強化部コーチ(アルペン競技) |
|---|---|
| ■使用マテリアル | スキー・ブーツ/ヘッド ビンディング/チロリア |
| ■戦績 |
| 2004年 | 全日本技術選手権大会 | 総合5位 |
|---|---|---|
| 2003年 | 国際技術選手権大会 | 優勝 |
| 全日本技術選手権大会 | 総合3位 | |
| 2002年 | 国際技術選手権大会 | 優勝 |
| 全日本技術選手権大会 | 総合3位 | |
| 2001年 | 全日本技術選手権大会 | 優勝 |
| 国際技術選手権大会 | 優勝 | |
| 2000年 | 国際技術選手権大会 | 総合2位 |
| 全日本技術選手権大会 | 総合4位 |

